(介護に至るまで 日誌⑤)調査
翌日、役場から調査員が来た
簡単な質問をする
一人で脱ぎ着ができますか。
一人でスプーン無しでご飯が食べれますか。
一人でお風呂に入れますか。
はい、出来ます、とニコニコと答える母
では帰ります。
これで終わりですか?
本人は強がって何でもできると言っていますが認知です!
玄関ドアから帰るその人に駆け寄り慌てて声をかける
分かりました、あとは審査結果がでるまで待っていてください。
唖然とした
これでは絶対に介護認定などとれるわけがない
娘の私でも一日目は気が付かなったのだ
数分過ごしただけで何がわかるのか
政府はどんなマニュアルをつくっているのか
泣きたいほど腹が立った
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1階に新しい自転車を見つけた
すると人が現れた
とっさに声をかけた
もしかして最近入居された方ですか?
そうです。
こんな偶然今までにもある
会いたいと思っていると会えるということが
事情を話す
本当は上の階を希望していたという
オーナーの承諾が取れれば交換してもいいですよ、と言ってくれた
まじでラッキーだ
ありがとうございます、確認して連絡します!と別れた
気持ちが上向きに変わった瞬間だった
みき